地の文に出てくると激論になりそうな「真逆(まぎゃく)」。既に定着したと言えますが、やはり俗語であるという感覚が拭えず、毎日新聞では「正反対」「全く逆」などと直しています。今はあまり意識されていませんが、真逆には「まさか」という読み方もあります。
真逆
副詞「まさか」としたいなら平仮名書き。「まぎゃく」ならば俗語なので、引用や話し言葉を特に生かす場合以外は「正反対」「全く逆」などのように言い換える
「真逆」という言葉は、毎日新聞で確認できる限りでは1998年から見られる歴史の浅い言葉ですが、急速に拡大しました。反発も根強いのですが、なぜこの言葉は昔にはなく、最近広まったのでしょう。前後編で掘り下げて考えます。...
「真逆」は時代小説にも登場し、定着ぶりがうかがえます。それでも一部で「身の毛がよだつ」という反応もあります。「真逆」を掘り下げる後編では、金田一秀穂さんの著書などを引用し、校閲としての対応のあり方を考えます。...