昨年10月、オンラインの校閲講座で講師を務めました。前半は講義、後半はダミー記事を用いた実践という構成で、日々の作業で得た経験や知識を時間の許す限りお伝えしました。「校閲に必要な心構えとは」「校閲記者のチェックポイント」「誤りやすい表現」「よく似た言葉の使い分け」「これは漢字で書くべきか、ひらがなで書くべきか」などなど――。資料作りから講義、参加者の皆さんの質問にお答えするまでの過程を通じて、私も勉強させていただきました。
さて、2月にまた講座を担当することになりました。受講時間が2時間から2時間半になり(休憩はしっかり取ります。私が持ちません)、前回は駆け足になったところもゆっくりお話しできると思います。ダミー記事はもちろん全て新しく作っていきます。数を増やして、いくつかは「宿題」という形で事前に解いてきていただくことを検討しています。
今回、主に経験者の方や一度講座を受講された方が対象とご案内していますが、これは講義の時間をできるだけ短くし、実践や解説中心の講座とするためです。校閲に関する基本的な説明は割愛する予定です。とはいえ、校閲とは結局「文章をチェックすること」の一言に尽きますから、それさえ分かっていれば、初めての方でも実際に手を動かしながら感触をつかんでいただけるのではと思っています。敷居が高いと感じず、お気軽にご参加ください(この「敷居が高い」、どう思いますか?)。
校閲は、少しでも知っておくと日常生活のどこかで必ず役立ちます。「新聞校閲」には独特なルールもあります。その世界の一端に触れていただきつつ、広く生かせるような講座にできるよう準備しています。皆さんのご参加をお待ちしています。
【植松厚太郎】