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5月30日の「ことば茶話」第5回は三省堂国語辞典(サンコクさん)の飯間浩明さん、岩波国語辞典(イワコクさん)の柏野和佳子さんをゲストにお招きして対談形式で開催しました。
新しい言葉を追求する三省堂国語辞典と、100年以上の言葉を念頭に置くという岩波国語辞典。具体的な語を挙げて、お二人が辞書の違いを語ります。街で新しい語に出合うと「用例採集」してしまう――「辞書を編む」人たちの日常ものぞく和やかな対談になりました。
例えば、柏野さんが見かけた「魅力上等」の「上等」や「初がらみ」の「絡み」の意味などを「きっとこれはサンコクにだったら載っているだろうな、と引くと(実際に)あるんです」と言います。飯間さんは「私がイワコクを一番頼りにするところは明治から大正、昭和、平成、令和と全部射程に入っているところです」と話しました。互いの辞書を深く理解して、信頼し期待を寄せ合うお二人が印象的でした。
Q&Aコーナーではたくさんの質問をいただき、ありがとうございました。答えきれなくて申し訳ありません。
例えば、用例採集をしていて不審がられたりしたことはないかという質問があり、司会者と柏野さんが飯間さんを「あるでしょう?」と注視します。やはり経験のあった飯間さん。お花屋さんで「仏花」の文字を撮影していたところ、奥から出てきた怖そうな人に「おい、坊主、何撮っとんじゃい」とすごまれたエピソードを話しました。柏野さんも周囲を気にしながらも写真は撮ってしまうそうです。
終了時にはチャットで「楽しかった!」「あと3時間見たかった」の声が上がり、また、アンケートでは
国語辞典にもそれぞれ性格があり、今日は三国と岩国、それぞれの特徴の一端を知ることができ、有意義でした。国語辞典の見方が変わったように思います。
辞書というものの面白さは知っていたが、本当に楽しそうにお話しなさるので、楽しかった。
若者言葉や日本語の乱れには抵抗がありますが、辞書を編纂されているお二人が、むしろ前向きに捉えていらっしゃるのに驚きました。 近ごろは携帯に頼りっぱなしですが、久しぶりに辞書を引いてみたくなりました。
などの感想をいただきました。
ご視聴ありがとうございました。
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