「女医」は「女性の医者」という意味の言葉ですが、男性の医者を「男医」とはいいません。「女医」は「医者は男性がなるもの」という古い意識に基づく言葉といえます。今の時代、性別を記す必要がある場合は「男性医師」に対応する「女性医師」でよいのではないでしょうか。
「女医」のように、男性側に対応する言い方がない表現は少なくありません(逆もあります)が、そういった言葉の多くには、古くからの性別役割意識があります。歴史的記述など、それが必要で変えられない場合もあるため、一律に使用すべきでないということはありませんが、文脈などを踏まえ、今あえて使う必要があるか慎重に考えてみる方がよいでしょう。
米大統領選の日程についてまとめた図。指摘したのは「党の候補を表す絵が男性に見えないか?」ということでした。共和党の候補になるのは現職大統領とみられていますが、党の全国大会まで正式には確定しませんし、民主党では女性の候補も指名を目指...
「一本の傘を(相愛の)男女が一緒に差すこと」だった「相合傘」。今回そこも「男女」から「二人」に変えた新明解国語辞典の編集者は「多様な性の存在が広く認知され、受け入れられる社会になってきていますよね。辞書にはまだ古い面があったので全...
「雄姿」は女性にも使えるか。「問題ない」が4割の一方、「勇姿がよい」が過半数でした。女性にも使うと明記する通信社の用語集がありますが、ジェンダーの観点から「女性の雄姿」が気になる人も多く、表現には一考の余地がありそうです。...
性差を強調する「男泣き」を使うか。「ホームページ」をサイトのトップページ以外を指して使用するか。新聞でよく見る「…と力を込めた」には「声に」か「言葉に」が省略されているが…。マスコミ各社の用語担当者の判断をまとめました。...