誤用に詳しい一方で変化にも敏感な
明鏡 国語辞典。出たばかりの3版では「標準的でない」としつつも「わかりみ」を明記し、この言い方の存在を認めています。また新しい項目「映え」の用例には「SNS映え」が。新しい表現の扱いを確認したい時の出番も増えそうです。
明鏡は大修館書店刊行ですが、「映(ば)える」は三省堂の「辞書を編む人が選ぶ今年の新語」で2018年に大賞に輝いた語でした。
2版にあった「はえ【栄え】」に加え、「はえ【映え】」が載りました。「りっぱに見えること。きわだってよく見えること」という語釈に「SNS映え」の用例も。読みが「ばえ」になることも明記されています。
「今年の新語2018」の大賞に選ばれた「映(ば)える」。驚いたのは発表当日、三省堂現代新国語辞典の小野正弘編集主幹が「新聞での用例では」と毎日新聞の見出しを紹介したことです。見出しをつけた整理記者に意図を聞き、背景を探りました。
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「わかりみ」は、「ありがたみ」「温かみ」のように形容詞や形容動詞の語幹について性質や状態を表す接尾語「み」が、「わかる」にまで使われているということで選ばれたものです。
「わかる」感じや程度を表す「わかりみ」。こうした「み」を「自分は使わないし、他人が使ったなら気になる」という人が半数を占めましたが、「気にならない」の合計も半数近くに。まだ紙媒体では見ない用法ですが、慣れた人も多いようです...
【平山泉】
コロナ禍の影響が大きかった「今年の新語」には、「ごりごり」「優勝」「警察」など既にある語の新しい使い方も。新明解国語辞典が主役の「国語辞典ナイト」では、過去にイジられた有名な語釈のその後や、知られざるおもしろポイントを多数紹介。合...