新聞にはたくさんの文字が印刷されていますが、毎日新聞社には新聞の文字を作る「
フォント制作室」があります。では、そこで作られた文字が使われているのは、紙面のどの部分でしょうか? 毎日書体 のデザイナーが登場です。
毎日新聞にはたくさんの文字が印刷されています。
……当たり前? そうですね。では、その当たり前はどうやってできているのでしょう。
毎日新聞社には毎日新聞のために文字を作る人がいます。
びっくりしましたか? それとも、やっぱり当たり前でしょうか。
クイズです。
その人たちが作った文字は、上の写真のどの部分でしょう。一つだけではありませんよ。
1.ロゴタイプ(題字)
2.見出し
3.ロゴタイプ(コラムなどのタイトル)
4.本文
5.写真説明
正解はこちら
フォント制作室で作っている文字は……
2.見出し
4.本文
5.写真説明
です。
これらの共通点は何だと思いますか。
今日の新聞も、明日の新聞も同じ形の文字で記事が印刷されますね。
例えば、「おはよう」の「お」も「おやすみ」の「お」も、いつも全く同じ形です。もしかしたら、あなたは活字やフォントという言葉を思い出したかもしれません。
毎日新聞社には現在3人の書体デザイナーがおり、フォント制作室で仕事をしています。
前身の組織は、書体のデザインをしたり金属活字の母型を彫刻したりしていました。1970年代から毎日新聞書体のデジタル化を行い、今はデジタルフォントの管理と改良を行っています。
これから時々「毎日ことば」で、私たちの仕事に関する話をします。
次回は「字体」「字形」「書体」「フォント」この四つの言葉を解説します。
【フォント制作室/書体デザイナー・吉田千恵】