外国人名のカタカナ表記について伺いました。
「ロナウド」が4分の3、外国人名をカタカナに写す難しさ
サッカー・ポルトガル代表を象徴する選手の名は、クリスティアノ…… |
ロナウド 74.8% |
ロナルド 7.3% |
どちらでもよい 17.8% |
よく見かける「ロナウド」が4分の3を占めました。質問したときには「ロナウド」一色になるのではないかとも思いましたが、そこまでには至らず。ただし、「ロナウド」が圧倒的多数というのは間違いありません。
ロナルド選手の表記については、回答から見られる解説でもリンクを張りましたが、当サイトで以前に取り上げたことがあります。
ポルトガルでの発音をカタカナ表記すると「ロナルド」が近い、というのが一つのポイントでした。
校閲グループのサッカーファンが選手の名前の表記についてどう考えるかが先日のブログ「気になる? サッカー選手の名前表記」で話題になりましたが、ポルトガルの選手では「シルバ」や「アルベス」に関しては「ル」で表記されても違和感がなく、表記の統一性を考えれば「ロナルド」もありではないか、という趣旨の意見が出ました。
「ロナウド」の方がしっくりくるという人が多いのは事実ですが、発音上は「ロナルド」でも問題ないことを考慮したうえで、一定のルールに従って「ロナルド」と表記するということについても、理解をいただければと思います。
この質問へのツイッターでのコメントには、チェコのテニス選手、トマーシュ・ベルディハ(Tomáš Berdych)選手の名前がどうして「ベルディハ」になるのか、という疑問も記されていました。インターネットで検索してみると、チェコの選手の名前は英語圏の人にとっても読みづらいらしく、ベルディハ選手の名前をどう発音するかという動画が幾つか見つかりました。それを聞いた限りではどうも「ベルディヒ」ぐらいが良さそうな感じなのですが……。ただ、「ch」には明確な母音が付いているわけではないので、正確には「ヒ」でもなさそうに思えます。軽く発音するならばハ行のどの文字でも、表記として無理ではないのかもしれません。
外国人名をカタカナに写すという作業は、スポーツ選手に限らず難しい場合が多いものです。米国のムニューシン財務長官も就任当初は「ムニューチン」と表記されていましたし、表記が落ち着くまで時間がかかることもあります。まずは読む人の混乱を招かないようなルールと表記のコントロールを心がけたいと思います。
(2018年07月17日)
サッカー・ワールドカップは28日で1次リーグが終了。決勝トーナメントを迎えていよいよ佳境に入ります。
今回の質問の題材はカタカナ人名の表記です。新聞には数え上げればきりがないほどの外国人名がカタカナで現れますが、その表記で「違和感がある」という声を最もいただくのはこの人、クリスティアノ・ロナルド選手でしょう。
こう書いただけでもやはり「ロナウドでしょ」という声が聞こえてくるように思いますが、表記の事情については以前「毎日ことば」で取り上げたことがありますので、こちらを参照していただければと思います。
とはいえ、皆さんがどう感じるかはやはり気になるところです。「ロナウド」が100%だったらどうしましょうかね……。
(2018年06月28日)