反対の意味で使われやすい「役不足」は本来「その人の力量に比べて、役目が軽すぎる」(広辞苑)こと。この場合は「与えられた職務・役割を果たす力が足りない」(同)という意味の「力不足」の方が適切です。
文化庁の「国語に関する世論調査」(2012年度)によると、「役不足」を「力不足」の意味で使う人は51%。
本来の意味で使う人の方が少数派(41.6%)という結果ですが、意味が反対になるため、誤解のないよう使い方に注意したほうがいいでしょう。
紛らわしいことば
役不足
「割り振られた役に不満をもつこと、役割が実力に比べて軽いこと」の意。「力不足」の意味に誤用されるので注意する