春の訪れを告げるジンチョウゲ。漢字表記の「沈丁花」は読みがなをつけたいところですが、DISH//の曲名は「ちんちょうげ」と読むのだそうです。辞書でも両方の読みがありますが、今回は一方だけを示しにくく、結局ルビをはずすことになりました。
(2025年3月16日付の「余録」より)
曲名は、公式アカウントで明言されています。
今更ですが…
「沈丁花」
読み方は、チンチョウゲです。#DISH_沈丁花— DISH// OFFICIAL (@dish_info) October 24, 2021
ほとんどの辞書で、「じんちょうげ」が本見出し、「ちんちょうげ」は空見出しとして載っています。「じんちょうげ」というのが一般的だが、「ちんちょうげ」ともいう、ということになるでしょうか。
(画像はいずれも広辞苑7版)
複数の読み方があり得る言葉は珍しくありませんが、ルビを付けることは、その文章の中での読み方を定めることにもなります。固有名詞の場合、読み方が決められないこともあり、ルビをつけない場合も少なくありません。

「毎日小学生新聞」には漢字に読み仮名(ルビ)を振っていますが、パソコン上で自動的にルビを付ける機能を使っています。ところがしばしば間違ったルビになり、トラップだらけなので校閲は気が抜けません。
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漢字の読みが分からないとき振り仮名(ルビ)があると助かります。しかしその体裁を整えるのはなかなか厄介です。石破茂さんの「茂」が「げる」になっていないか、どこで区切ればいいか――など小さすぎる文字を相手に人知れず格闘する苦労をお伝え...