「扉がきしんでいるのか開かなかった」という表現に出くわしました。しかし「きしむ」は「物と物とがこすれ合って音をたてる」(広辞苑)という意味なので、扉が開かないことの理由としてはなじみません。
そもそも扉がぎしぎし音をたてて滑らかに動かないのが「きしむ」ですから「きしんでいるのか」と推測するような書き方にはならないでしょう。「扉」と「きしむ」はよくある名詞と動詞の取り合わせですが、適切かどうか文脈をよく考えて読まなくてはなりません。
この記事は震災で被災した家屋についての記事だったので、「扉がゆがんでいるのか」と直しました。