底を突く=尽きる、ですが、合体して「底を尽く」となっていることがあります。「尽き」と活用する場合に誤変換されやすいようです。「底を突く」には経済用語として「相場が下がり切る」という意味もあり、こちらが元の用法とされます。
広辞苑第7版を開くと「底を払う」「底をはたく」「底を入れる」「底を打つ」と、類似の成句がたくさん出てきます。「払う」「はたく」は「中身を出し尽くす」(「払底」ともいいますね)、「入れる」「打つ」は「底値になる」で、やはり経済関連の記事でよく見かけます。ちなみに「底を割る」だと「底値と思われたところよりなお下がる」。はたかれたり突かれたり割られたり……。「底」も大変ですね。