恒例の新人さんインタビューです。今年4月に入社した東京本社に所属する男性社員(22歳)に聞いてみました。
◆校閲を志望したきっかけを教えてください。
大学時代の専攻は日本文学・国語学でした。調べ物をするために入った大学の書庫で毎日新聞連載コラムを本にした「読めば読むほど」(東京書籍)を偶然見つけたのがきっかけです。そこで初めて校閲という職業があることを知りました。大学2~3年生の頃だったと思います。大学3年で就職活動を始めたときには校閲志望と決めていました。
◆新聞社の校閲部を選んだわけは何ですか。
世間知らずだったので、新聞社に入れば新聞で取り扱われている世の中のいろんなことに触れられるのではないかと考えたからです。また、言葉に関わる職業に就きたいとも思っていました。
◆実際に仕事を始めてみてどうですか。
学生の頃は読んでいなかった国際面なども以前よりは読むようになりましたし、経済面の新社長や企業決算の記事などは、この仕事に就かなければ自分からは読まなかっただろうと思います。当時は見出しだけをざっと見て、気になる記事を読むというくらいで、どの面にどういう記事が割り振られているかということも特に考えていませんでした。
◆校閲の仕事は楽しいですか。
まだ楽しさまでは分かっていないと思います。ここで楽しいと言ってもうそになります。日々の業務をこなすことに手いっぱいで、まだ仕事がどうとか評価できる段階ではありません。校閲の仕事では原稿を読むだけでなく、直しが発生した場合にはそれを整理の方(編集者)に渡したり、他本社にファクスで流したりするなど、いろいろと手順があり、そっちのほうでミスをすることもあります。基礎的なことすらできていないので、反省する日々がつづきますが、いつかは楽しいと言えるようになりたいと思います。
◆原稿の方で失敗した例を具体的に教えていただけますか。
自動車メーカーの決算の記事で、米国市場での販売台数が正しくは「35万台」であるところ、「3万5000台」と誤って書いてあるのを見逃して訂正が出てしまいました。ちゃんと調べたつもりだったのですが桁を見誤ってしまいました。
◆担当するのが好きな面、苦手な面はありますか。
いまのところこの面がいいとかあの面は苦手だとか好き嫌いを言っている余裕はなくて、どの面を担当しても、自分の経験になると思ってやっています。
◆どうもありがとうございました。