現代仮名遣いでは「うなづく」は「うなずく」と書くのが基本です。元は「項(うな)突く」の意味とされますが、「現代語の意識では一般に二語に分解しにくいもの等」として「ず」が本則になっています。
「いなずま」も漢字は「稲妻」で迷いやすいのですが、同様の扱いです。
Aくんは国語が得意な中学生。漢字テストではいつも満点なのに、この日は漢字の読みを聞く設問で、稲妻(いなずま)を「いなづま」と書いてしまい減点されてしまいました。早速広辞苑で調べてみると、確かに「いなずま」で載っています。しかしAく...
「…づくめ」も「…ずくめ」に直すことがよくある表現ですが、混同されやすい「…づくし」は「づ」を用います。
バイデン米大統領の就任式は前例と異なることばかりでしたが、「異例づくめ」は現代仮名遣いの原則では「異例ずくめ」になります。歴史的仮名遣いでは「づくめ」とされますが、大辞林(三省堂)は「下二段動詞『すくむ』の連用形に由来するものとみ...
用語集から
「ぢ」「づ」は原則として「じ」「ず」と書く。ただし、2語連合によって「ち」「つ」が濁る場合と、同音連呼の場合だけ「ぢ」「づ」を使う。
例 ふぢ(藤)→ふじ はぢる(恥)→はじる ぢ(痔)→じ まづ(先)→まず づつ(宛)→ずつ さかづき(杯)→さかずき
〈2語の連合〉はなぢ(鼻血) ひぢりめん(緋縮緬) ちかぢか(近々) みかづき(三日月) ちかづく(近付) みそづけ(味噌漬)
〈同音の連呼〉ちぢむ(縮) つづみ(鼓) つづく(続)
注 現代語の意識では2語に分解しにくいもの等は、「じ」「ず」を用いて書く。