「今回は異例のことばかりだ」という場合、「異例づくし」ではなく「異例ずくめ」が適切。似ている感じもしますが、意味が違います。また「ずくめ」が「づくめ」ではないのは現代仮名遣いの原則です。
「づくし」は「(昔、教育上の目的などで)同類に属する物をなるべく多く列挙したもの」(新明解国語辞典7版)。「国づくし」「花づくし」など、一覧で示したもののことです。
一方、「ずくめ」は「それ以外の状態がそこには見られないこと」(同)。「黒ずくめ」「いいことずくめ」などのように使われます。
「ずくめ」について大辞林4版は「歴史的仮名遣いは『づくめ』とされていたが、下二段動詞『すくむ』の連用形に由来するものとみられる」としています。