「肝煎り」とは「『肝を煎る』すなわち『心づかいをする』の意から」きている言葉で「あれこれ世話をすること」(日本国語大辞典)。「肝入り」を併記する辞書もありますが、語源からも「煎」が適切です。
「肝煎り」は古くから広く世話役といった意味で使われてきた言葉で、「名主や庄屋の異称」(広辞苑)であるほか、「江戸幕府の職制で、下級職の支配・監督にあたるもの」(同)のことでもありました。
「討ち入りと旧暦」に続き、忠臣蔵にちなんだ話題として「肝煎り」という言葉について考察します。といっても、忠臣蔵と肝煎りとどういう関係があるのか、歴史に詳しくないと分からないかもしれません。江戸城松の廊下で浅野内匠頭が刃傷に及んだ相...