人前で大人が涙を見せる場面は時々ありますが、泣き声まであげるのはまれではないでしょうか。「号泣」は「大声をあげて泣くこと」(広辞苑)なので、そう表現するのはふさわしくない場合が多いです。このときも、本当に号泣?と、すぐ出稿元に確認しました。
現場にいた記者に連絡をとってもらったところ、やはり「泣き声は聞こえなかった」と分かりました。
ほとんどの辞書は「大声をあげて泣く」という説明ですが、最近は声をあげない「号泣」の使われ方も増えてきており、俗用として認める辞書も出てきています。
![【泣く】洒ぐ、号ぶ、咽ぶ、馬謖、滂沱](https://salon.mainichi-kotoba.jp/wp-content/uploads/2014/07/637px-Weyden_Rogier_van_der_-_Descent_from_the_Cross_-_Detail_women_left-300x241.jpg)
読めますか? テーマは〈泣く〉です。洒ぐ答えそそぐ(正解率 57%)「注ぐ」と同じこと。洒の字は「洒脱」「洒落」の熟語で知られる。「洒涙雨(さいるいう)」は七夕で二星が会って別れるときの涙とも、会うことを妨げる雨ともいう。戦国武将...