「なにげに」「さりげに」「〜みたく」は、よく使われる話し言葉ですが、気になる人も多い表現。岩波国語辞典は8版で「なにげに」を誤用から生まれた表現として認めましたが、「さりげに」「〜みたく」は、引き続き「誤用」という立場をとっています。
「〜みたく」を「誤用」とするのは変わりませんが、「みたい」は俗語の扱いではなくなり、語釈や用例が補足されました。
他の辞書では、これらの表現を俗用や若者言葉としていることはありますが、「誤用」としているのは少数。「百年の日本語」を対象とし、第8版でも「新しい語、新しい意味・用法については、他の辞書に比べて若干慎重な姿勢をとり、十分に定着したと判断されるものを掲載するようにしている」(序文)という岩国らしさが表れていると言えるのではないでしょうか。
これまで岩波国語辞典が「全くの誤用」としていた「確信犯」の新しい使い方は、8版で俗用扱いになりました。小雨が降ったりやんだりの「雨模様」も「言うことがある」に。もちろん「誤用」判断を維持しているものもあります。7版と比較しました。...
「広辞苑に『できちゃった婚』を載せなかったのは正解だった」。新しい岩波国語辞典第8版について編集担当のお二人に伺った話は、言葉の「定着」の判断や、辞書の校正の苦労など、広辞苑も引き合いに、“辞書のつくり方”へ広がりました。 #岩国...