「買い食い」は「買って食うこと」だったのが「買って食べること」に。岩波国語辞典では、主語が人間の場合、語釈の「食う」が8版で「食べる」になりました。元々は普通の言い方だった「食う」ですが、今ではぞんざいな感じが強いためでしょう。
明鏡国語辞典は「食う」について、「一般的な言い方として使われてきたが、粗野な感じを伴うようになり、また敬語化もできず、『食べる』に取って代わられる傾向にある」と説明しています。
実際、「食う」を「食べる」と言おうとする流れは強く、「食い合わせ」のような表現でも「食べ合わせ」という人が増えているようです。
「食い合わせ」か「食べ合わせ」か、ほぼ半々に割れました。丁寧な言い方をしようとする傾向は強いようで、三省堂国語辞典には「自動車がすごくエネルギーを食べる」という例があります。いずれ「食べ倒れ」や「金食べ虫」も使われるかも?...
「広辞苑に『できちゃった婚』を載せなかったのは正解だった」。新しい岩波国語辞典第8版について編集担当のお二人に伺った話は、言葉の「定着」の判断や、辞書の校正の苦労など、広辞苑も引き合いに、“辞書のつくり方”へ広がりました。 #岩国...