「かたい」ニュースを「やわらかく」伝える。こういう時は「硬」と「軟」を使います。「軟らかい」は文化審議会の報告「異字同訓の使い分け例」で、「緊張や硬さがない」などと説明されています。ちなみに新聞社では政治・経済などの面を硬派、社会面などを軟派と呼びます。
「異字同訓の使い分け例」では「柔らかい」を「ふんわりしている。しなやかである。穏やかである」とし、「軟らかい」は「硬い」の対語で「手応えや歯応えがない。緊張や硬さがない」と説明しています。
また、広辞苑は「『柔』は、力を加えて変形しても元に戻る場合、『軟』は、力を加えると変形しやすく元に戻らない場合によく使う」としています。
使い分け
やわらか・やわらかい
柔〔剛の対語〕
お手柔らか、身のこなしが柔らかい、物柔らかな態度、柔らかい皮・茎・果物・布地・葉・実・芽、柔らかな心、柔らかな手触り、柔らかな光、柔らかな日差し、柔らかな表情
軟〔硬の対語〕
大根を軟らかく煮る、土質が軟らかい、文章が軟らかい、軟らかい炭、軟らかい話、軟らかい木材
「かたい」の使い分けについてはこちらで解説しています。
「かたい握手」は堅か固か硬か。広辞苑によると「『堅い』は『もろい』の対語といった趣で人や物の性質に、『硬い』は『軟らかい』の対語として物の状態や人の態度に使うことが多い」。「『ゆるい』の対語といった趣で広く一般に使う」という「...