有料会員限定記事
新聞校閲は時間との闘い。その中で校閲記者がどうやって調べたか、そして本当にこの根拠で十分だろうかと葛藤しながらも問い合わせに至るまでの経緯をご紹介します。問い合わせ後もさらに調査を続け、担当した原稿に責任を持とうとする姿勢にも注目です。
欧州のポピュリスト政党についてまとめた記事の一部です。
<校閲前>
英国では右派ポピュリスト政党・リフォームUKが2024年7月の総選挙で、下院で初めて4議席を獲得。
<校閲後>
英国では右派ポピュリスト政党・リフォームUKが2024年7月の総選挙で、下院で初めて5議席を獲得。
新聞校閲は時間との闘い。複数の校閲記者がさまざまな角度からチェックするという態勢を取ることもあります。この日は、別の校閲記者がチェックしてGOをかけた原稿が新聞紙面の形になったものをチェックする担当でした。降版時間(=締め切り時間)が近づく中で、ぱっと見て分かるレベルの誤りを防ぐことが第一のポジションです。
一度精査された原稿なので、まずは素読み(=詳しく調べずに読むこと)などを優先して時間ができたら調べ物に取り組んでいきました。多くの原稿をチェックしていく中で結果的に調べることになった記事でしたが、なんとか「取り直し」(=降版後に重大な直しなどが発生したとき、印刷工程に回った版をボツにし、その版を作り直すこと)で間に合い、訂正を出さずに済みました。
刻一刻と締め切り時間が迫る中、どのように調べていったのかをご紹介します。
このコンテンツを閲覧するにはログインが必要です