「何か役立てることがある」という表現に引っかかりを感じ、「何か役に立てることがある」と直しました。
「役立てる」という言葉について考えてみます。
「役立てる」を一語の動詞として捉えた場合は下一段活用の他動詞で「役に立つようにする」意に、五段活用動詞「役立つ」の可能形のように捉えた場合は「役に立つことができる」という意になります。
一方で、可能動詞は五段活用の動詞が変化するものですが、五段活用動詞の全てが可能形を持つわけではなく、「役立つ」も可能形を持たないとされる五段活用動詞の一つです。
当サイトの「質問ことば」でも以前、「知る」という動詞について取り上げたことがあります。
話を戻すと、「役立つ」が可能形を持たないことから、冒頭のくだりの「役立てる」はそのまま下一段活用の他動詞ということになるのですが、そう考えるとどうもしっくりきません。そういうわけで、「役に立てることがある」と「に」を入れました。