「九死に一生を得る」は、「九分通り助からない命を辛うじて助かる」(広辞苑)ということです。「急死」では死んでしまっているので「一生を得る」ことはできません。類語「十死一生(じっしいっしょう)」は「到底生きる見込みのないこと」(広辞苑)です。
「死」を使った言い回しは他にも多くあります。「死中に活を求める(死中に生を求める)」は、「助かる望みのほとんどない絶望的な状態から、なんとかして抜け出そうと、必死に活路を探し求めること」(故事ことわざ辞典)。「起死回生」は「死より起(た)たしめ、生に回(かえ)らしむ」と訓読し、「死にひんしたもの、滅びかかっているものを再び生き返らせること、もとに戻すこと」(四字熟語便覧)です。