自己陶酔やうぬぼれなどの意味で使われる「ナルシズム」は「ナルシシズム」と「シ」をダブらせるのが標準的な表記。辞書もほぼ一様に「ナルシシズム」(narcissism)を基本にしています。「ナルシスト」も同様に「ナルシシスト」(narcissist)です。
もとになったのはギリシャ神話に出てくる美少年「ナルキッソス」で、「泉に映る自分の姿に恋い焦がれるが、その思いが満たされずにやつれ果て、ついに水仙になった」(大辞林4版)。英語(narcissus)などで、その名には「水仙」の意味もあります。