「なす」には「仕上げる、つくる」という意味合いの「成す」だけでなく、「行う」という意味で「為す」(新聞ではひらがな)を用いるものなどもあります。「やればできる」という意味の慣用句「なせばなる」は、漢字で書くと「為せば成る」です。
また「なす」には「産む」という意味の「生す」もあります。余談ですが「なさぬ仲」というのは実際に産んだのではない、血のつながりのない親子という意味。間違いやすいので気を付けたい表現です。
使い分け
なす
成〔仕上げる、作る〕
意味を成さない、財を成す、大業を成し遂げる、名を成す
成〔仕上げる、作る〕
意味を成さない、財を成す、大業を成し遂げる、名を成す
なす←(為)〔する、行う〕
悪事をなす、なすすべがない、なせば成る、…のなせる業
なす←(生)〔産む〕
子をなす、なさぬ仲
注:「あやなす」「色をなす」「恐れをなす」などは仮名書き
気を付けたい表現
×なさぬ仲の恋人同士
→「な(生)さぬ仲」とは義理の親子の間柄のこと
→「な(生)さぬ仲」とは義理の親子の間柄のこと