「敬意」は「尊敬する気持ち」(明鏡国語辞典)。「評する」は「人物や物事の善悪・価値などを論じて定める。批評する」(同)で、「敬意」に「評する」という言葉はなじみません。「態度やことばに気持ちを表す。表明する」(同)の「表する」が正しい表記です。
熟語だけでなく、漢字1字の場合も同音には注意が必要です。過去には野球の原稿で「直球を裁く」となっていたこともありました。「処理する」という意味なので「捌く」が正しいのですが、常用漢字ではないため「さばく」としました。漢字の意味を立ち止まって考えることが大切です。
野球のプレーは裁判ではありません。「さばく」は「処理する・解きほぐす」という意味の「捌く」で、常用漢字でないため新聞では平仮名になります。開催中のバスケットボール男子ワールドカップでも、日本代表の巧みなボールさばきに期待したいもの...