「アヘンの供給が止まれば、麻薬常習者や犯罪組織が減るほど世の中は単純ではない……」。ふむふむと読んでしまいましたが、あれ、よく見ると「減る」ではなく「滅る」となっています。形も意味も似ている漢字のため気づくのに時間がかかりました。
「李」と「季」、「麿」と「磨」など、過去にも当サイトでは見間違いやすい漢字を紹介してきました。
字形が似ている「磨」と「麿」の間違いは、時々見かけます。古くから人名などに使われた「麿」は、「麻」と「呂」を合わせ日本でつくられた字。ほとんどの辞典では「まろ」という読みしか見つかりませんが、子の名付けでは「ま」と読ませることもあ...
このようにまぎらわしい間違いが生まれる理由は、書いた人がもとから固有名詞などを勘違いして覚えていた、変換ミスをした、などさまざまでしょう。校閲のほうで一字一字気をつけて読むことが必要です。しかし、なぜ今回「滅る」という誤字が生まれてしまったのかは謎のままです……。