「マネジャー」「マネージャー」の音引きの有無について伺いました。
「マネージャー」半数に届かず
センバツ開幕。野球部の裏方、新聞では「マネジャー」と表記しますが…… |
「マネジャー」でよい 25.3% |
「マネージャー」がよい 46.2% |
どちらでもよい 28.5% |
岩崎夏海さんのヒット小説「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」のように、一つの書名の中で「マネジメント」と並んでいても「マネージャー」となるほどですから、やはりこちらの表記が圧倒的では、という予想でした。
しかし思っていたより回答は割れ、「マネージャー」が多数派だったものの半数に届きませんでした。さらにツイッターのコメントでは「マネージャ」派の方も。そういえばパソコンのウィンドウズでは、以前存在した「プログラムマネージャ」などは「マネージャ」と表記されていました。マイクロソフトが2008年から音引きをつける方針にしたため、例えば「タスクマネージャー」には音引きが付いていますが、当時の表記に慣れた人には「マネージャ」が自然に感じられるようです。
他には、日本でmanagerが指すものは英語の場合と違うので、高校野球のサポート役については和製英語と考え「マネージャー」もありでは、という興味深いコメントも。確かに大リーグのチームでmanagerといえば監督のことですね。
国語辞典でも「マネジャー」を引くと「マネージャー」の項目に誘導されることばかりです。新聞のルールとして「マネジャー」にするとしても、もはや日本語化したとも言える「マネージャー」が変だ、というわけにはいかないようです。
(2018年04月10日)
新聞表記と日常の使用実態が大きく異なるカタカナ表記の一つではないでしょうか。グーグルのインターネット検索では「マネジャー」約479万件に対し「マネージャー」は3倍の約1480万件ヒットしました。しかし英語のmanagerの発音は「マニヂャ」(カタカナで引ける英和辞典)という表記もあるほどで、「ネー」と伸ばさない表記の方が原音に近く、新聞ではこちらを採用しています。一方、managementは「マネジメント」の表記(新聞はこちらを採用)がグーグル検索で約1530万件、「マネージメント」が約276万件。managementとmanagerの前半部分は同じ発音なのですが、こちらは音引きなしが主流派でした。外国語の表記基準を一貫させる難しさが感じられます。
(2018年03月22日)