「後手を踏む」は結構よくみる表現ですが、新聞社などでは多くが「後手に回る」と直すよう定めています。辞書では他に「~になる」「~に立たされる」「~を引く」なども示すものがあるものの、「~を踏む」は見つかりません。
「後手」は「相手に先を越されて受け身になること。機先を制せられて不利な立場となること」(明鏡3版)。確かに「踏む」はしっくりきません。
ちなみに「後手」を重ねた「後手後手」も立項している辞書があります。
ごてごて【後手後手】 対策が遅く、相手に先手をとられてばかりいること。「対策が―に回る」
大辞林4版
やはり「後手後手」も「~に回る」などがいいようです。また「先手」なら「~を取る」「~を打つ」になります。