気分がすぐれない、落ち込むといった意味の「ふさぐ」は、「通り抜けできなくする」意味の「塞ぐ」とは異なり「かな書きにしておく方が無難」(円満字二郎「漢字の使い分けときあかし辞典」)。漢字で「鬱ぐ」と書くこともありますが、毎日新聞では平仮名としています。
同書では、「○○をふさぐ」という形になるのが〈通り抜けできなくする〉という意味の「塞ぐ」、「○○をふさぐ」という形にならないのが〈気持ちが晴れない〉という意味の「鬱ぐ」と分け方を説明しています。
多くの辞書は、気分がすぐれないという意味についても「塞ぐ」の項目の中で説明しており、一般には「塞」の字が用いられることもありますが、以下のように表記の使い分けを示しているものもあります。
ふさぐ・ふさがる
塞ぐ・塞がる(開いた口が塞がらない、入り口を塞ぐ、傷口を塞ぐ、手が塞がる)
塞ぐ・塞がる(開いた口が塞がらない、入り口を塞ぐ、傷口を塞ぐ、手が塞がる)
ふさぐ(鬱ぐ)
→ふさぐ(気がふさぐ、ふさいだ顔、ふさぎ込む)
(毎日新聞用語集から)