「目配せ」は「目つきで知らせること」(広辞苑7版)。「よく注意して、必要なところに落ちなく目を行きとどかせること」(同)は「目配り」です。1文字違いで混同しやすく、間違えるとちょっと妙な感じになってしまいます。
「めくばせ」は多くの辞書では主に「目配せ」の表記が示されていますが「眴」の表記もあります。
日本国語大辞典によれば、平安時代には目で合図することを「め(目)をくはす(食はす)」といい、「めくはす」「めくはせ」から江戸時代になって「めくばせ」が使われるようになりました。
そのため「めくばせ」とともに「めくわせ」の形を示す辞書も多く、「目配せ」は「目配り」とは成り立ちから異なる言葉といえます。