バイオリンの数え方は「丁(ちょう)」が適切。本来は「挺」ですが、常用漢字ではないため「丁」が通用しています。この「丁」が用いられるおおまかな基準は「手に持って使う器具、道具、楽器」で、他の主な例に、鎌、かんな、ギター、銃、はさみ、まな板などがあります。
辞書でも、新明解国語辞典や明鏡国語辞典などはバイオリンを「丁」で数えることを明示しています。
「数え方の辞典」は、「『挺』は、まっすぐな棒を表し、手に持って使う道具類を数えます」とし、その一つとして「弓で弾く楽器や、弦の部分を押さえて演奏する楽器」を示しています。
ちなみに豆腐も「丁」で数えますが、これは「挺(丁)」とは別で、同書によれば「偶数を表し、切り出した食品など」を数えるもの。かつては「豆腐1丁」で2個分だったといいます。
また「ラーメン1丁」のような数え方については、「漢字の『丁』には、最も良い時期の盛んな様子を表す意味もあり、大衆的な飲食店で店の雰囲気を活気付けるために、注文を数える際に用いられるようになった」とのことで、景気づけの意味として「一丁勉強でもするか」「ふんどし一丁」のような言い方も挙げています。
毎日新聞用語集には「助数詞の基準」というページがあり、基準やさまざまな使用例が示されています。