日本酒の味わいを表す「たんれい」は「端麗」か「淡麗」か。大辞泉によると端麗は「姿・形が整っていて、美しいこと。また、そのさま」、淡麗は「日本酒の口当たりが、さっぱりとしていて癖がないこと。糖度と酸味の低いものにいう」。酒には「淡麗」が適しています。
広辞苑7版も「淡麗」を「日本酒の味」についての表現だと説明し、大辞林も「日本酒など」としていますが、明鏡2版は「清酒・ビールなど」と、日本酒以外にも使うことを明記していました。
もともと日本酒についての表現だったものが、だんだん広がってきているということでしょう。また、多くが「口当たり」や「味」としている中で、「のどごし」を挙げる辞書も三省堂国語辞典7版など一部ありました。「淡麗」はキリンの発泡酒の名前として有名ですね。
ちなみに「淡麗」の対義語は「芳醇(ほうじゅん)」。パンのブランド名にも使われている言葉ですが、こちらは「香りが高く味のよいこと。また、そのさま。多く、酒にいう」(大辞泉)と説明されています。