毎日ことばplusメールマガジンvol.64

*‥‥……‥‥*‥‥……‥‥*‥‥……‥‥*‥‥…vol.64 *2024.4.30*
毎日ことばplusメールマガジン
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こんにちは。毎日新聞校閲センターです。

毎日ことばplusの会員の方へ、校閲記者の気になる出来事やサイトの注目コンテンツなどを週１回お送りします。

毎日新聞連載「毎日ことば」が1000回に

毎日新聞朝刊に連載している「毎日ことば」欄が４月29日で1000回となりました。2021年７月１日にスタートする際は、毎日掲載するなんて、とても無理……と不安でした。

この第1000回のような漢字の読み方を問うもの、ことばの由来を解説するもの、短文から誤りをさがす「どこを直す？」、サイト「毎日ことばplus」で取り上げた「イチ押し？　イチ推し？」といったアンケート・解説（回答は「推し」６割、「押し」４割）の紹介――があります。

読者の方からは「この言葉を取り上げてほしい」という要望、「マイことば帳」に貼って読み返しているといった声をいただいています。

紙面の連載ですが、毎日ことばplusにも転載し、会員の方には解説を読んでいただけます。
毎日ことば新聞版
校閲記者たちが分担して執筆し、もちろん校閲係もいて、東京・大阪の校閲センター総力を挙げて掲載し続けてきました。

今後とも「毎日ことば」をよろしくお願いいたします。

最近の直しから

実際の直しを紹介します。

「あてる」の書き分けですが、「『あたる／あてる』を漢字で書き表す場合には、《当》さえ使っておけば、間違いにはならない」（円満字二郎さん著「漢字の使い分けときあかし辞典」）ので迷います。この文は、例えば明鏡国語辞典の「ある目的にあてはめて使う。割り振る。割り当てる」に当たると思いますが、同辞典はこの意味での表記について「充・当」と両方書いています。とはいえ、「漢字の使い分けときあかし辞典」は「ある目的に振り向ける場合には、《充》を書くと効果的」としており、それは不足しているものに充当し、充実させるような場合だといいます。旺文社国語辞典のように「『充てる』は、充当する、当てはめる、割り当てる、割り振るなどの意を表す場合に使われ」ると説明するものもあり、毎日新聞も同様に使い分けています。

２カ所とも「顔をつき合わせる」ですから、「ちかぢかと向かい合わせる」（岩波国語辞典）意味の「突き合わせる」です。「両方をならべてくらべる。照合する」（同）という意味にも使われます。「付き合わせる」は、「買い物に付き合わせる」のように「付き合う」ことを「させる」ということばですから、書き分けに迷う余地はありません。
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