*‥‥……‥‥*‥‥……‥‥*‥‥……‥‥*‥‥…vol.62 *2024.4.16*
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こんにちは。毎日新聞校閲センターです。
毎日ことばplusの会員の方へ、校閲記者の気になる出来事やサイトの注目コンテンツなどを週1回お送りします。
サイト「毎日ことばplus」は毎日新聞校閲センターが運営していますが、毎日新聞のサイト「毎日新聞デジタル」にも校閲センターの執筆するページがあります。
校閲記者として日々原稿に誤りがないか気をつけて読むのは当たり前なのですが、原稿を書く側の記者たちへ向けて注意喚起することも、紙面に誤りが載ることを防ぐために有効です。「こんなミスがありましたよ」という直近の例を挙げるだけでなく、「この時期に見かけがちな誤り」を紹介して近い未来のミスを防ごうという試みも。担当の校閲記者が月に三つテーマを考え、関連情報を入れるなど工夫して書いています。
それを社内で発表するだけでなく、毎日新聞デジタルにも「再思三省」と題して掲載しています。
4月12日公開の第133回は、映画「君たちはどう生きるか」について吉野源三郎著の同名小説を「原作とする」と書いては誤りになってしまうことなどを取り上げました。新聞記者ならずとも気をつけたいようなことを多彩に掲載しているので、のぞいてみてください。「再思三省」は「何度も考え、何度も自らを省みること」です。
実際の直しを紹介します。
小谷実可子さんの略歴原稿の一部です。ソロとデュエット、それらと「ともに」別の何かがあるならよいのですが、ここでは「ソロも、デュエットも」両方銅メダルを獲得したと言いたいので「ともに」にしました。ちなみに、「シンクロナイズドスイミング」と書かれていますが、これは小谷さんが活躍したころの旧称です。この記事の本文では現在の呼称「アーティスティックスイミング」が併記されています。
「そのことにいちばん適当であるようす」(三省堂国語辞典8版)という意味の「もってこい」。助詞は「に」を使います。「チャレンジするのには」でもよいですね。
いずれも、単なる打ち間違いかもしれませんが、ぱっと見では誤りと気づきにくく、平仮名一つでも気をつけなければならないという例でした。
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