*‥‥……‥‥*‥‥……‥‥*‥‥……‥‥*‥‥…vol.35 *2023.10.3*
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こんにちは。毎日新聞校閲センターです。

毎日ことばplusの会員の方へ、サイトの注目コンテンツや校閲記者の気になる出来事などを週1回お送りします。

イベント「ことば茶話」開催

9月28日、オンラインイベント「ことば茶話第1回 広辞苑と校閲記者の“厚い”関係」を開催しました。

「ことば茶話第1回」で語り合う(右から)平木靖成さん、平山泉、尾形美保両校閲記者=9月28日、玉城光祐撮影

岩波書店から広辞苑編集者の平木靖成さんをお招きし、校閲センターの平山泉との対談です。平山は緊張しながらも、司会の尾形美保デスクのフォローもあり、平木さんの広辞苑にまつわる幅広く奥深い話を楽しむことができました。

校閲記者が紙面に載せてよいものかと悩む中で辞書に載っていれば迷わないのに……ということばと、広辞苑が新聞で使われていて定着したと判断すれば載せるということばと……「鶏が先か卵が先か」という話などが楽しく、視聴者の方もチャットで反応してくださっていました。

直前まで視聴のために有料会員登録をしてくださる方もいて、多くの方に見ていただけました。ありがとうございました。

有料会員登録をした方は、当サイト上でアーカイブ動画が見られます。作業をしておりますので、どうかしばしお待ちくださいませ。

11月下旬には、またゲストを招いての第2回を計画中です。お楽しみに!

最近の直しから

実際の直しをご紹介します。


今年の9月1日で関東大震災から100年たちました。その企画記事で朝鮮人らが虐殺されたことに触れ、自警団が「朝鮮人か日本人かどうかを」確かめたというくだりです。「朝鮮人かどうかを」か「朝鮮人か日本人かを」にした方がよいのではないかと問い合わせて「朝鮮人か日本人かを」になりました。


同じ記事の続きです。朝鮮人が虐殺される中、自警団の問いかけに答えられなかったために殺されたという聴覚障害者の方を紹介する記事でした。1行目にある「口話」は「耳の聞こえない人が、相手の口の形や表情で話を理解し、自らも発話して、音声によって会話すること」(新明解国語辞典)です。「音声で表現される言語のうち、その社会の人が日常の生活でごく一般的に使用するもの」(同)とは全く別の言葉で同音でもありませんが、字が似ており、この原稿中、2度は正しく出てきていたので、1カ所だけあったこの「口語」は何人かの目をすり抜け、危うく紙面化されてしまうところでした。
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