*‥‥……‥‥*‥‥……‥‥*‥‥……‥‥*‥‥…vol.27 *2023.8.1*
毎日ことばplusメールマガジン
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こんにちは。毎日新聞校閲センターです。
毎日ことばplusの会員の方へ、サイトの注目コンテンツや校閲記者の気になる出来事などを週1回お送りします。
先週「辞書部屋チャンネル」の見坊行徳さん、稲川智樹さんのイベントをご紹介したばかりですが、7月29日にも大阪でお二人の出るイベントがありました。メールマガジンvol.10でもご紹介した「三省堂国語辞典から消えたことば辞典」の刊行記念として開かれ、共著者として見坊さんが出演。ゲストで稲川さんと、三省堂国語辞典の編集を担当している奥川健太郎さんが登壇しました。「消えたことば辞典」はその名の通り三省堂国語辞典から削除されたことばを辞書の形でまとめたもの。奥川さんはかつて削除語について「企業秘密」と語っていますが、それを本にしてしまったわけです。三省堂国語辞典初代編集主幹の見坊豪紀が前身の明解国語辞典改訂の際に削除項目に赤線と青線を引いた実物や、3版(1982年)に向けた81年の削除項目の手書きリストを紹介し、なぜ「ウルトラマン」が入り、そして削除されたのかといった解説も。「消えたことば辞典」の挿絵についても、こだわりが語られました。「削除」からも国語辞典の特徴が感じられ、興味深いものでした。
24日は次世代辞書研究会の勉強会があり、三省堂国語辞典編集委員の飯間浩明さんが講演しました。同研究会はメールマガジンvol.15でも紹介した、辞書にかかわる人たちの意見交換や親睦の集まりです。「紙の辞書はもう死んだ」という飯間さんの2016年11月の発言が同研究会が発足したきっかけとも言えるそうで、今回の講演は「私たちは辞書ではない“何か”を作らなければならない」のテーマで話しました。挑発的とも言える飯間さんの講演後、参加者は「チャットGPTは活用できるか」「検索窓に入力しなくても調べられるようにならないだろうか」「辞書の引き方がわからない人にもつなげられるような……」などと語り合いました。
メールマガジンvol.23で紹介した「ゆる言語学ラジオ」の水野太貴さんも参加していたので初めてお話しできました。
国立国語研究所が「ニホンゴ探検2023」をサイトで公開しています。
「令」の字の形違いの疑問に答えたり、「濁る音の謎」について語ったりと、動画でわかりやすく解説。研究室を訪ねる「ぷらっと国語研」では研究者の方々の人柄に触れることができます。
https://www2.ninjal.ac.jp/tanken/2023/
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