*‥‥……‥‥*‥‥……‥‥*‥‥……‥‥*‥‥…vol.8 *2023.3.21*
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こんにちは! 毎日新聞校閲センターです。

毎日ことばplusの会員の方へ、サイトの注目コンテンツや校閲記者の気になる出来事などを週1回お送りします。

 

昔懐かしい「上っ張り」が出てきた

昨年秋、資料を整理していたところ、クリーニングから戻ってきた状態の上っ張りを見つけました。

昔はゲラに触れるだけで黒くなったりして、服が汚れがちだったので、このような上着を着て校閲作業をする者が結構いました。今では着なくなったのですが、仕事道具をポケットに入れておけて便利ということもあり、見つけた者が使い始めました。

「お、懐かしいもの着ているな」という声がベテラン陣から上がります。

大先輩(1983年入社)に尋ねると「確か『編集コート』とかいうんじゃなかったかな……。希望者に支給されていました。汚れたら、所定の場所に入れておけばクリーニングされて返ってきました。いつの間にか廃止されたとしか記憶がありませんが、活字がなくなった時期が境なのは間違いないでしょう。その後、インキ汚れがなくなったとはいえ、今と違ってあまりきれいでないコピーを一晩に何十枚も見ていると手や腕はかなりのトナー汚れになるので、私は着ることが多かったですね。さらに後年は、ポケットの多さが便利なので泊まり勤務で仮眠室に行く時の小物入れ代わりに使いました」という話が聞けました。

西日本新聞の校閲記者が来訪

3月2日、西日本新聞から校閲部長の吉本浩明さんと校閲部グループリーダーの浦本薫子さんが毎日新聞東京本社を訪れました。

校閲センターを見学したいとのことで、毎日新聞の原稿の流れと校閲作業の手順、在宅の校閲記者とのやり取りなどについて説明しました。

こちらからも浦本さんに尋ねたところ、西日本新聞では朝刊作業の場合、硬派(政治面、国際面)2人、軟派(社会面、スポーツ面)3人とチームを分けてそれぞれ原稿が出たら回し読みをするそうです。さらに紙面の形に組んだものが出ると、今度は5人全員で読むとのこと。「それは多くの目を通していて良いですね」「面担(面ごとに担当者を置く)制とどちらがよいでしょうね」などと語り合いました。

西日本新聞の吉本浩明さん(奥)、浦本薫子さん(右)に液晶タブレット端末の毎日新聞での使い方を説明しました

浦本さんは他社の校閲記者に会ったのは初めてのことだったそうで、「校閲は、仕事としては人の誤りを指摘することが主で、お礼を言われても、いえいえ恐縮ですという感じになってしまいます。同じ校閲仲間にお会いできたことは、この仕事をしている中で、なんだか純粋な喜びでした」と感想を寄せてくださいました。

毎日新聞の校閲記者にも話しかけてくださったので、特に若手が喜んでいました。
遠く福岡からお越しくださってありがとうございました。

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