*‥‥……‥‥*‥‥……‥‥*‥‥……‥‥*‥‥…vol.7 *2023.3.14*
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こんにちは! 毎日新聞校閲センターです。

毎日ことばplusの会員の方へ、サイトの注目コンテンツや校閲記者の気になる出来事などを週1回お送りします。

 

「チャット○○○」にご用心

最近、ある社の校閲記者が無料通信アプリ「LINE(ライン)」で「先日、原稿に『チャットGTP』が出てきて『チャットGPT』に直しました。TとPが入れ替わるミスは遅かれ早かれ起こるだろうと思っていましたが、今後も増えそうな予感……」と言い、社を超えて校閲記者たちが口々に「あるある」話を始めました。

「(健康診断でよく見る)ガンマGTPもあって……」
「TとPでいえば、『TTP』(←○TPP=環太平洋パートナーシップ協定)もありましたね。この手のミスは気が抜けたころに来るんですよね」
「かなり前に排他的経済水域がEZZ(←○EEZ)となっていたのを見たことがあります。最近ではSGDs(←○SDGs=持続可能な開発目標)が途中1カ所だけひそんでいたということも……怖いですよね」

みんな一つ一つに同意の「いいね」をつけます。

チャットGPTは対話型の人工知能(AI)で、人間が書いたような文章を作成することができるといいます。チャットGPTは校閲に使えるのか、記事をチャットGPTで書かれたら事実確認はできるのか――などなど、校閲の近い将来にもかかわるのかもしれませんが、とりあえずは名称からして校閲泣かせなので気をつけなければ。

自分の名前が引ける国語辞典が即完売

小学館が3月9日、「きみの名前をひける国語辞典」(略称「きみ辞書」)発売を発表したところ、翌日には完売となり、同社も驚いているとのこと。

子供のころ、初めて国語辞典を手にしたとき、最初に自分の名前を引いてみた経験のある方は多いはず。もちろん、もともと辞書に項目のある名前の人もいますが、「きみ辞書」は注文を受けて名前の項目をつくり、「語釈」もその本人を紹介する文になるというのです。世界でただ一つ、自分だけの、夢のような辞書になります。入園・入学祝いにもよさそうです。

当然、つくる手間は大変なものなので、価格は1万5000円(送料込み)と高めですし、100冊限定で発売されたのですが、注文が殺到して「売り切れ」に。追加販売枠(発送は8月下旬以降)を設けたそうです。

こんな辞書なら子供のうちから親しめますね。
https://www.pal-shop.jp/ext/ippin/kokugojiten/top.html

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