*‥‥……‥‥*‥‥……‥‥*‥‥……‥‥*‥‥…vol.154 *2026.2.10
毎日ことばplusメールマガジン
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こんにちは。毎日新聞校閲センターです。

毎日ことばplusの会員の方へ、校閲記者の気になる出来事やサイトの注目コンテンツなどを週1回お送りします。

産業日本語研究会シンポジウム

今年も2月5日に「産業日本語研究会」の第17回シンポジウムがオンラインで開催されました。以前もこのメールマガジンで紹介したことがありましたが、「産業日本語」とは「産業・技術情報を人に理解しやすく、かつ、コンピューター(機械)にも処理しやすく表現するための日本語」と定義されており、身近で実用的な言葉を扱うものです。これまでも人工知能(AI)を取り上げることが多かったのですが、今回は「AIが紡ぐ言葉と世界:生成AIと人間の共創」をテーマに掲げました。

今回は日本新聞協会用語専門委員の関根健一さんが「言葉の『ゆれ』にどう向き合うか」と題して講演。辞書編集にかかわった経験も踏まえつつ、毎日新聞用語集などの記述も紹介しながら「課金」「真逆」など新聞ならではのことばとの向き合い方について語りました。AIは新たなことばやことばの新たな使い方に対応できるだろうか……といったところまで考えさせられました。

大阪大名誉教授で「日本国語大辞典」編集委員の金水敏さんは「す」(鬆・巣)について追究した経験から、大型辞書の編集にAIを活用する可能性について話し、聞いているこちらもわくわくしました。

最後はそれぞれ「やりとりの力を鍛える会話AIエージェント」と「生成AIと『日本らしさ』について考える」と「生成AI時代の著作権リスク」のテーマで講演した3人の方によるパネルディスカッション。同研究会世話人で国立国語研究所教授の柏野和佳子さんがモデレーターを務め、質問を投げかけたり、互いの対話を促したりし、シンポジウムのテーマにある「共創」の通り、AIとの付き合い方についてお三方それぞれの立場からヒントを教えてもらえた気がします。

こんな本読みました

校閲記者の「こんな本読みました」を随時書いてみます。
「難読漢字ときあかし辞典」(研究社)
円満字二郎さんの「漢字ときあかし辞典」シリーズは5冊目となりました。

この中で校閲的に最も“使う”のは「漢字の使い分けときあかし辞典」ですが、いずれも項目一つ一つがちょっとした読み物になっており、読んで楽しいのもこのシリーズの特徴。

難読漢字は画数が多いもの、易しいようで変わった読み方をするものなど。読み方を知るだけでは「ふうん」くらいで忘れてしまったりしますが、この辞典はなぜそう読むのかなども書かれているので印象に残ります。
千葉県の地名「八街」を引けば、ルビは「やち・また」でなく「や・ちまた」とすべきことがわかります。「ちまた」が「人がたくさん集まる大きな通り」を意味することや、明治の初めに開墾していった順に数字で地名が付けられたことも説明されているのです。
やみくもに開いて……「膃肭臍」はオットセイ。アイヌ語「オンネプ」に中国で膃肭が当てられ、その「へそ(臍)」と称するものが漢方薬として日本に入った結果、日本語ではその動物そのものを指して「膃肭臍」と呼ぶようになった――複雑!

止まらなくなって次々読みふけってしまいました。

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