*‥‥……‥‥*‥‥……‥‥*‥‥……‥‥*‥‥…vol.96 *2024.12.10*
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こんにちは。毎日新聞校閲センターです。

毎日ことばplusの会員の方へ、校閲記者の気になる出来事やサイトの注目コンテンツなどを週1回お送りします。

今年の新語大賞は……

12月3日、東京・渋谷で今年3回目の国語辞典ナイトが開かれ、毎日新聞校閲センターの4人が見に行きました。年末恒例の「三省堂辞書を編む人が選ぶ『今年の新語2024』」とのコラボ開催です。ゲストは満を持して!校正者の牟田都子さん。三省堂辞書出版部長の山本康一さんを応援すべく、ユーチューブチャンネル「有隣堂しか知らない世界」のMCであるR.B.ブッコローさんも動画で登場しました。

ブッコローさんの予想した「しごでき」は見事4位に入りました。

大賞は「言語化」。発表されると「え?え?今?今?」と筆者はきょときょとします。仲良しの辞書編集者が好んで使っていたため、以前からよく聞く言葉だったのです。また、後輩校閲記者とランク入りを予想していた「界隈(かいわい)」は選外。近年の「ある分野(の人たち)」という使い方はすでに国語辞典に入っており、「風呂キャンセル界隈」(風呂に入ることを面倒に感じてやめる人たち)など最新の使い方が考慮されなかったため「選外」になったとみられます。

さまざまな議論を巻き起こすのも「今年の新語」ならでは。今回もリポートを「毎日ことばplus」に掲載する予定ですのでお楽しみに(前回の「国語辞典ナイト」報告は遅れております)。

初めて参加した後輩校閲記者が物販コーナーを見て「売っているのが辞書ばかりで、じわっています……」と言います。「じわる」は「じわじわ来る」(三省堂国語辞典8版)という意味ですが、2015年の「今年の新語」大賞と知ってか知らでか、この校閲記者は自然に口にしていました。

国語辞典ナイトでは今年の新語に疑義も

続く「国語辞典ナイト」では、早速今回の「今年の新語」大賞の「言語化」について「2位までは非常に納得感があったのですが……最後のところでモヤモヤが言語化できない」と疑義が呈されます。

そして、「今年の新語」が今回10回目ということで、みんなで振り返ります。

2021年の3位に入った「マリトッツォ」について「日本語になったか?」と疑問の声が。同年の選考会を取材させていただいており、「マリトッツォ」に強硬な反対意見があったことが思い出されます。
「今年の新語2021」は選考過程も楽しんだ

これまでの「今年の新語」が今の辞書でどうなったかを知り、今年の「今年の新語」は今後の辞書でどう扱われるかが楽しみになりました。
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